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法律界のトップ対談―Kevin Kelly

法律界の著名人らが2017年12月2日、「フォーラム2017」に参加し、AI時代のリーガルサービスのあり方をテーマとして討論を繰り広げた。全国人民代表で天達共和法律事務所主任を務める李大進弁護士は、このテーマに対する自らの見解を述べた。そのスピーチはわずか5分であったが、問題の本質を指摘し、新たな模索のための手立てを提供した。

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李大進:AIについて、法律家として問題を指摘し、リスクを提示し、問題解決の方法を提供すべきである。


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法律事務書を代表してハイテク時代の法律家をテーマとしたスピーチを本日ここでさせていただくことができ、主催者に感謝する。本日、ここで、天達共和法律事務所及びハイテク時代に関心を寄せる法律家としてスピーチをさせていただく。我々が直面しているAIの時代到来において、法律家としても責任を果たすべきであると考える。法律界及びハイテク業界からご参加いただいた皆さんと共に、本日は、AIの応用とサービス、AIの抱える問題点について討論していきたい。AIの目覚しい発展により生活の便利化、時短が図られ、相応に巨大な市場利益がもたらされるとの期待感と同時に、一部の業界や団体、個人からは、仕事をAIに奪われてしまうのではないか等との懸念も聞かれる。これらの懸念は、我々がAIに対する理解不足であることに由来している。

新たな時代を迎えようとしている今、法律家として何ができるのか、考えてゆく必要があると思う。法律家として、問題提起をする責任があると考えている。


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数年前、香山科学会議という会議に出席する機会をいただいた。この会議は国の十数の部門が1993年に設置したものであり、私が参加したのは第621期大会であった。バイオテクノロジー、AI及び遺伝子組換えに関する様々な視点からの分析・対応が主たる議題であった。

この会議の席で、科学者らは、先端技術の実用化が将来的に社会にもたらす大きな変化について指摘するとともに、その問題点や懸念される内容についても言及した。例えば、AIをめぐる合法性の問題が取り上げられたが、AIの行為と人類の基本的な行為規範やルールに一定の衝突が生じる可能性があることを予測し、AIには法的視点からの補償や規制が必要とされる。法律のみならず、倫理道徳の問題にも関わってくる。

 

ハイテク技術の発展が飛ぶ鳥をも落とす勢いを見せる現在、とりわけ商売人たちはこれらを大変好意的に見ている。一般庶民の多くはまだその発展の早さに着いて行けずに茫然としている状態である。法律家として、不作為は許されない。法律家が問題やリスクを指摘すること、経験と実務を踏まえて科学技術の応用がもたらす問題点について正面から考え、リスクを指摘し、対応策を提供することこそ、法律家に課せられた責任であると私は考える。

 

スピーチの最後に、アメリカの著名な法律家であるEdgar Bodenheimerの詞を引用しよう。人類最大の発明は何か?それは法律である。法律を除くその他全ての発明は、人類が如何に自然を制するかを人類に学ばせるものであるが、法律の発明は、如何に自らを制するかを人類に学ばせるものである。ご清聴に感謝申し上げ、スピーチを終了する。


Kevin Kelly:最良

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「これまでで最も優れた時代においてAIは如何に文明を更なるステップへ引き上げるか」―これはKevin Kellyが一時間にわたって講演したセミナーのテーマである。


同氏はAIが人類の文明にもたらす以下7つの事象の傾向を指摘した。1、規模化。2、データによる追跡。3、所有権よりも使用権。4、ビジュアル時代の到来。5、体験。6

Peer to  Peer。以7、認知。

 

Kevin Kelly はさらに、AIは人類とは異なる思考方式を持つ。これは決して人類と対抗するものとして位置づけられるべきではなく、我々がAIとより良く手を携えて未来に進んでゆくことが求められると述べた。


Kevin Kellyはまた、、未来のAIには感情も備わるが、彼らに如何に価値観を教えてゆくか、道徳体系を築くか等の問題が我々には山積していると言えると指摘した。


最後に、李大進主任の引用したEdgar Bodenheimerの言葉を再び引用しておこう。

人類最大の発明は何か?それは法律である。法律を除くその他全ての発明は、人類が如何に自然を制するかを人類に学ばせるものであるが、法律の発明は、如何に自らを制するかを人類に学ばせるものである。




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AIの時代がまさに訪れようとしている。


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